圧着ハガキとは
郵便法では第二種郵便物(通常はがき)として取り扱い、公共料金の請求書や各種ダイレクトメール(DM)などで馴染みのある、剥がして見るはがきのことを圧着ハガキ(又は、隠ぺいハガキ)といいます。
圧着ハガキの種類には、主に請求書や通知書などで多用されている印刷面に光沢がない圧着ハガキと、DM等で多用されている印刷面に光沢がある圧着ハガキがありますが、これは加工方法が異なる4種類の圧着方式(先糊方式、後糊方式、PP熱圧着方式、UVニス圧着方式)から圧着ハガキの使用目的(印刷内容)や、一度に印刷加工する枚数(コスト)などの条件に応じて使い分けられています。更に圧着ハガキは用紙の折り方により情報掲載面の大きさが異なる、二つ折り圧着ハガキ、三つ折り片面圧着ハガキ、三つ折り両面圧着ハガキなどの種類があります。
ハガキと呼ぶには大きさや重さの規定だけではなく、全面がきちんと接着(密着)されており「1枚の紙」となっていることが大事です。郵便法では接着面に空間がある場合、厳密には封筒として扱われ50円では発送できなくなります。
圧着ハガキの歴史
「事前にノリを塗ったタイプの圧着ハガキ」の特許を持っていたトッパン・フォームズ株式会社の「POSTEX」という圧着ハガキ(隠ぺいハガキ)が1991年(平成3年)に発売を開始していることから、1989年の消費税導入ののち、ハガキ料金で印刷領域の大きくなる圧着ハガキが誕生したという説がございます。
圧着封筒とは
郵便法では第一種郵便物(定形郵便物・定形外郵便物)として取り扱い、給与明細書などの通知書や健康診断の結果通知、各種DMなどで多用されている3辺のミシン目を切って開く(又は、剥がして開く)封書のことを圧着封筒といいます。斬新なアイデアにより多方面であらゆる目的に使用され、例えばA3の二つ折りサイズなど大きさがさまざまなフルカラーDMや、開くと複数ページの小冊子になるDMなどもあります。
圧着ハガキは日本独特のはがき文化から誕生した日本固有のものです。日本では、はがきと封筒の郵便料金の差が1通50円と80円で約37%もあり、どうにかして印字領域を増やし、はがきの使用用途の拡大が図れないものか考えました。そこで日本の郵便法のはがきの定義である長方形の紙(1枚の紙)という解釈で誕生したのが既に馴染みのある圧着ハガキなのです。一方、海外でのPOST CARDは日本でいう封筒のような大きさ・重さの規定であり、長方形の紙(1枚の紙)というような厳しい規定はありません。よって、現在も日本のような圧着ハガキは使用されておらず、逆に圧着ハガキよりも印字領域が大きい圧着封筒が幅広い用途で使用されています。